Sectional track／セクショナル・トラック
Jan 8, 2018.
「セクショナルトラック(Sectional track)」は日本語で「組み線路」などと表現します。出来合いと言うか、メーカー出荷の段階で長さや半径が決められていているので、工具を使って切断したり曲げたりしなくても直ぐに使える状態になっている線路の事です。道床付きとして販売されている線路は、ほぼ例外なくセクショナルトラック(Sectional track)と考えて宜しいでしょう。世界的に見て、これが主流です。
セクショナルトラックの例、メルクリンのＭ式線路。これは、道床付きのセクショナルトラックです。
セクショナルトラックの例、PECO製の「セットラック」のポイント。これは、道床無しのセクショナルトラックです。「セットラック(Setrack)」と言うのが商品名です。
概ね、GゲージとNゲージの場合はほぼ例外なくセクショナルトラック中心です。Gゲージは使用しているレールが通常は#332(≒高さ8.4mm)と太いので、かなり本格的な金属加工用の切断工具が無ければ手に負えない代物です。恐らくは、レールの加工には電動グラインダーが欲しくなるでしょう。その一方でNゲージは小型軽量ですから道床(どうしょう)がなければ安定して走らせることが難しいです。結果的に道床付きの線路とすると、どうしてもセクショナルトラックを使用する事になりがちです。
普通の二線式のHOゲージの「アメリカ型」の世界ではセクショナルトラック(Sectional track)が普通で、半径18インチ(≒φ457mm)の曲線と長さ9インチ(≒229mm)の直線が基本となり、この他に半径15インチ(≒φ381mm)の曲線と半径22インチ(≒φ558mm)の曲線が補助的に存在します。一般にアメリカの鉄道模型メーカーが販売するHOゲージのセクショナルトラックの種類はこの程度でしかありません。一般にアメリカの模型愛好者は金属加工やハンダ付けと言った作業は好まないような傾向があるので、これで充分なのではないかと思われます。