Wood burner／ウッドバーナー
June 15, 2000.
「ウッドバーナー(Woodburner)」とは薪焚きの蒸気機関車のことです。但し、蒸気機関車は石炭を焚いて走るのが普通ですから、石炭焚きの機関車のことを敢えて「コールバーナー(Coalburner)」と呼ぶことはしません。例えば森林鉄道や砂糖きび畑の積み出しに使う鉄道などにウッドバーナーは多く見られます。理由はわざわざ石炭を買うよりも、沿線のそこらに落ちている？薪を燃やした方が安上がりだからです。
日本のように比較的深く掘り下げないと石炭が得られない地域では余り思い付かない事ですが、アメリカ本土や中国大陸などでは石炭の露天掘りが多く見受けられます。そして、それらの地域では大抵の蒸気機関車が石炭焚きなのは燃料の入手が用意だからです。同じ発想で、薪の入手が容易な地域では薪を焚いて走る機関車＝薪焚き機関車(Coalburner)が多く見受けられます。
但し、薪自体は石炭に比べると火力の点では若干見劣りがするので、本線級の大型機関車では薪炊きの車輛は普通は存在しません。あくまでも森林鉄道、軽便鉄道、ローカル線、と言った範疇の鉄道ならではの光景と言えます。
なお、燃料用の薪の寸法は或る程度決まっています。普通は1尺≒12インチ≒30cm程度です。長さがてんでにバラバラの薪を機関車の燃料として積むと言う事は普通にはあり得ません。大規模なホームセンターなどで薪ストーブ売り場の近くに燃料用の薪が長さを揃えて売られていますから、一度ご覧になっても宜しいかも。長さが全くバラバラの材木を積むとすれば、それは建築廃材や製材屑と言う事になりますからゴンドラカー(無蓋車)の仕事です。